おいしい健康 開発者ブログ

株式会社おいしい健康で働くエンジニア・デザイナーが社内の様子をお伝えします。

誰のための何のためのデザイン?

おいしい健康のデザイナー深澤です。 昨日wwdc最後の日を終えて、明日帰国します。

実は今回私にとって初のアメリカ旅でした。 正直、渡航前の私はよく知りもしないくせに勝手に、アメリカはすごく合理的で粗野で…とマイナスなイメージを描いていました。デザインに関しても、本当に失礼なのですがあまり期待していなかったというか…得られるものがあまりないんじゃないかとか思っていたんです。 ですが、そういう考えをしていたのが恥ずかしいくらい大きな気づきがありました。 いろんな国の人がいろんな言語を喋り、違う信条で生き一緒の場所で暮らしていくための生活やコミュニケーションの工夫や努力にただただ感動したのです。 それはもちろんwwdcの会場でももちろん感じたのですが、会場の一歩外を出たときにもっとひしひしと感じました。 日本にいるときは、まあこれが普通だよねと「普通」に頼って生きる生活をしていますが、きっとここにきたらそういうスタンスでは生きていけないなと。生活をしていて人との違いに目を向けずにはいられない環境なのです。言葉も見た目も宗教も何もかもが違う人々が同じ環境で生きていくにはどうしたらいいのか、否が応でも考えずにはいられない環境です。

Appleのデザインの考え方にもそういう考え方が現れているんじゃないかと思いました。 いかに「普通」に頼りすぎず様々な人が自分らしく生活できるようにするのか。iPhoneをもし使えない人がいたら…盲目の人や操作が難しい人がいたら…。 いろんなセッションで、Human Interface Guidelineにある「Dynamic Type」という言葉が出てきていたのですが、これはつまり基本設定の文字の大きさをレイアウトに制限を受けずにレスポンシブに表示変更できる、ということです。年配の方や弱視の方もきちんと見えるようになる、ということです。 また、盲目のロッカーがiPhoneのVoiceOverでバンド活動をして音楽を楽しむ生活や、事故の後遺症で肩から上しか体を動かすことができなくなってしまった人が舌でiPhoneを操作し、HomeKitなどを利用して家族と犬と楽しく生活する姿を写した動画を見たりお話を聞くこともできました。

つい開発者が自分の中にある視点だけでものづくりをしてしまうと、そのことだけにとらわれ、例えば見た目をよくしたいということや使い勝手を簡単にしたいというような手っ取り早く簡単に変える方法を第一にしがちですが(もちろんそれも間違いではないし素晴らしいこと)、本当にその人のためになり毎日使いたいと思われ喜ばれ続けるものを作るとしたら…それはそういう表層のことだけではカバーできないのではないか…と改めて思いました。

たくさんの人の話を聞く必要があるし、その人たちの生活や考えや悩みを理解する必要があります。そしてその前に自分がどんな人のどんなことを助けたいと思うのか、きちんと大きな目標を明確にし、たくさんその人の悩みについて研究し、話を聞きに行き理解しようと努力することが必須だと思いました。それなしにデザインはできないなと。

おいしい健康であれば、「世の中の病気で困っている人や健康な人が、毎日のおいしい食事で薬や病院に頼らず健やかでいれる」という目標を実現するために、その人たちの悩みについてものすごく研究する必要があるし、その人たちの日々の話を聞いて理解する必要があります。 おいしい健康は、日々それらを努力をしているつもりでしたが、今回いろんな人と出会うにつれ、まだまだまだ全然理解が足りていない!と改めて思いました。

たくさんの気づきに溢れた出張の機会を与えてくれたwwdcに本当に感謝です。 また、この旅の途中で出会いたくさんいろんなことに気づかせてくれた方々にも感謝です。 おいしい健康は、この学びを糧により一層パワーアップしていきます!

ためになる開発トークではなく、気持ち重視のブログになってしまいましたが、このアウトプットをしないとなんだかこの旅が昇華しきれないような気がしたので投稿します。

来年の今頃またこのブログを見返そう。 来年はアプリを引き下げて必ずこの地に戻ってくるぞ! またね、サンノゼ

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